2016年度卒業
ー 卒業制作の作品紹介をお願いします。
現代の衣服を日本の甲冑をモチーフに刺繍で表現しました。
日本の甲冑は、肌を守るという役割と、自分の個性や生き様を周りに示すという役割があります。それは現代の衣服に通ずると思いました。
衣服を纏うということは、生きやすく生きるための鎧であり、力強く生きるための武器でもあります。
5種類の衣服を半立体に刺繍して鉄枠に布を張り、空間的に展示することで両面から作品を鑑賞できるように制作しました。
ー 卒業制作に関することで、印象に強く残っていることはありますか。
当時の助手さんが「これを作りきってほしい。作りきったら、それまで見たことない自分が見えると思うから」と、作業してる所に来て言ってくださったのを今でも覚えています。それを聞いて、もう何がなんでも自分が納得いくまで作りきろうと思いました。
大変だったのは、作業量がとにかく膨大で朝から晩までずっと縫ってました。でも自分が本当に見たい作品だったので苦しいという感覚はあまりなく、友達に毎日会えるし楽しいな〜って感じで過ごしてました。
ー 卒業制作に取り組む上でのポイントや、意識など後輩にむけてメッセージをいただけますか。
私自身、卒制によって卒業した後色んなチャンスを得ましたし、今でも自分の活動を説明する時に卒制を見せることもあります。そういった意味では、卒制は学生最後の作品ですが、卒業してからの始まりの作品になると思います。
同級生たちと共に、ほとんどの時間を制作に捧げられるというのは本当に尊い時間なので、友達と他愛もない話をして息抜きをしながら、納得のいく卒業制作になりますように。
ー どうもありがとうございました。
2016年度卒業
門馬さくら