2016年度卒業
ー 卒業制作の作品紹介をお願いします。
じぶんのカタチがテーマです。
自分とじぶん以外のひとも座ることができるベンチを制作しています。
就職が決まっていたので、自分だけのためのものづくりは最後になるかも知れないと思い、自分をテーマの中心に置きました。
自分の周りに流れているものや、今のじぶんを作っている周りとのつながりを表現しています。
ー 卒業制作に関することで、印象に強く残っていることはありますか。
模型を作っていた段階で、教授から家具の形にとらわれすぎている、摸型は木以外の素材でもっと自由に考えた方が良いとアドバイスをいただきました。
造形を検討する素材を変えたことで、行き詰ったところから抜けだすことができたと思います。
ずっと苦しかった制作期間の中でも完成に近づくにつれ、誰かのためではないこの作品は何か意味があるのだろうかととても悩みました。
作品自体を気に入るものにすることはできませんでしたが、これ以上のものは作れなかったと思えたことがわたしにとって大切な意味があったと感じています。
ありきたりな言葉ですが、木工の制作では助けあって作る場面も多いので、制作でも精神面でも同期の存在がとても支えになっていました。
ー 卒業制作に取り組む上でのポイントや、意識など後輩にむけてメッセージをいただけますか。
はじめの大きなテーマは決めたら途中で変えないように意識していました。
テーマの深掘りや造形のブラッシュアップ、実作業に使う時間をしっかり確保できるといい作品ができるのではないかと思います。
鑿や鉋の刃を研ぐのが好きだったので気分転換に道具の手入れをしていました。なんとなく気持ちも仕上がりもよく作業ができる気がします。 あたたまる飲み物やインスタントスープも制作の息抜きにおすすめです!
ー どうもありがとうございました。
2016年度卒業
惣谷茉由