2015年度卒業
ー 卒業制作の作品紹介をお願いします。
大学に入り初めてガラスという素材に触れる中で、素材そのものがとても魅力的で美しいと感じました。
ガラスを極限まで薄くし熱をかけて変形させることで、のび、ちぎれ、穴が開いていきます。その美しい表情が立体として存在できるギリギリの瞬間を形にしました。
ー 卒業制作に関することで、印象に強く残っていることはありますか。
私の作った作品が実験的な試みで最終的に成功するかわからないものであったため、作品を完成させられるかずっと不安だったのはとても覚えています。おそらく10回くらいチャレンジして9回は失敗しました。途中からもうどうにでもなれと思って突き進んでいたのですが、最後なんとか形になったものがあって無事卒業できてよかったと思っています。
必死すぎて他のことはあまり覚えていないのですが、同じ専攻の友人と夜遅くまで残って作業しながら色々な話をしたり、工房内が食事禁止だったため廊下のロッカーの隙間に座って一緒にカップラーメンを食べたのはとても良い思い出です。
ー 卒業制作に取り組む上でのポイントや、意識など後輩にむけてメッセージをいただけますか。
テーマに関してはやりたいと思ったことを最後までやり切ることです。
先生方からチェックでいろいろ言われるかと思いますが、自分の制作にとってよりよくなると思う部分をある程度取捨選択するのも必要なことだと思います。そのためにはやりたいことに対する自信がないといけないと思うので、卒制の間情熱を注げるテーマを探せると良いと思います。
また病気になったり、途中で作品が壊れたりということもよくあるので、締め切りよりもかなり早めに終わるくらいの予定を立てておくことをおすすめします。
ー どうもありがとうございました。
2015年度卒業
五十嵐桃子