2020年度卒業
ー 卒業制作の作品紹介をお願いします。
アートとプロダクトの中間を目指した作品です。
見る側の感覚やこれまでの経験によって、モノの見方や焦点が変わることを利用し、アートを学んできた人にもデザインを学んできた人にも伝わるようなものにしたいと思い制作しました。
また布をデザインするだけでなく、それを取り巻く周囲との関係性を追求し、人やモノ・空間・建物を隔て、布越しに見える「簡略化された景色」を生み出す方法を模索しました。
ー 卒業制作に関することで、印象に強く残っていることはありますか。
「技術を作品として消化すること。自分が見たい景色を追求すること。」です。
4年生になって作品と呼べるものが作れなくなり、とても悩んでいた時に友人に言われた言葉です。いつも様々な技法を自分のものにして作品を作っていた友人が大切にしていたことで、これが後に私の卒業制作の軸にもなりましたし、長い制作期間の中でこの言葉にとても救われました。
ー 卒業制作に取り組む上でのポイントや、意識など後輩にむけてメッセージをいただけますか。
個人的な意見としては、自分の中で制作の軸を決める事がとても大切だと思います。
卒業制作は、想像よりはるかに長期間、作品と向き合うことになるので、自分がどこへ向かっているのか分からなくなる時が多々ありました。
何か一つ軸を決めておくと、自分が悩んだり選択を迷った時に、原点に戻ることができ、最終的に完成したものと初期イメージとのギャップが少なく済むように思います。
また、作品のサイズが大きくなればなるほど、想定外のことが起きやすいので、対応できるよう時間に余裕を持ってスケジュールを立てて作業することがオススメです。
ー どうもありがとうございました。
2020年度卒業
渡邊悠加