Department of INDUSTRIAL,INTERIOR and CRAFT design武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科

工デのその後INTERVIEWS & COLUMNS

2015年 ガラス専攻 度大学院修了

キム・ドンヒ

Kim Donghee

ガラス作家

ー 現在のお仕事内容について教えてください。
自分のアトリエでガラスの作品を制作しています。 基本的には自分の作品を通して、人々の生活に寄り添うことができればと器をメインとしたガラスの作品を制作しています。 他にはご要望に合わせて注文いただいた記念品や建材としてのガラス、プロダクション商品やコミッションワークなどもしています。
ー お仕事のこだわりやポリシーなどはありますか。
できないことを前提に考えないようにすることです。 自分が経験したことのないようなお仕事をいただいたり、作品制作においても初めて作るようなものがたくさんありますが、どうすればできるかと前向きに考えるようにします。 もちろんそういう仕事はとても大変で、辛い思いもたくさんしますが、仕事を終えた時の達成感はもちろん、できることがまた一つ増えてパワーアップした自分がいるので、どんなことでもできる!と思って進めています。
ー 工デで学んだことは卒業後にどのように活かされていますか。
私は単純に何かを手で作るような仕事をしたいということだけで、具体的な目標がないまま美大に進学したのではじめは工芸の世界も、デザインの仕事もあまり知らない人でした。 あれこれ学んでいくにつれて気づいたのは、何よりも自分自身を自分が知らないことでした。 こだわって何かを作る上で自分は何が好きで何がしたいのか、どう見せたいのか自分と向き合ってきちんと考えることをあまりしたことがないように感じました。 それで大学院生の間はずっとそのことについて極めていたのですが、卒業してからはもっと自由に考え、自由に表現するようになり、きっとあの時間のおかげだなと思っています。 その時間があったこそ、今自分が表現したいものを素直に楽しく表現できている気がします。
ー 卒業生として、工デの良いところ、改善した方が良いと思うところなどを教えてください。
私の場合は工芸の方をメインに考えて入学したのですが、「工芸工業デザイン」という名の通り、デザイン的なことも学べる学科ですので工芸品という目線だけではなく、デザインされた工芸プロダクションという面も学べる学科だと思います。 デザインについて学ぶことにより、商品化したり企業とのコラボもできたりと仕事の幅が広がるので、また一味違う工芸品も生まれるではと考えています。
ー これから工デを目指す高校生、在校生にメッセージをいただけますか。
自分が好きなことを楽しくできて、ワクワクするものが生まれたらそれが一番だと思っています。 本人が楽しくできていると、きっと相手にもその気持ちが伝わります。 自分の感覚を信じて、好きなことを自由にしてみればいいと思います!