Department of INDUSTRIAL,INTERIOR and CRAFT design武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科

工デのその後INTERVIEWS & COLUMNS

2007年 テキスタイル専攻 度卒業

星佐和子

Hoshi Sawako

テキスタイルデザイナー

ー 現在のお仕事内容について教えてください。
フィンランドのヘルシンキを拠点にMarimekko、Samuji、UNIQLOなど国内外のブランドへのプリントデザイン提供など、フリーランスのテキスタイルデザイナーとして活動しています。また、2021年夏より自身のオリジナルライフスタイルブランド「arkietti(アルキエッティ)」をスタートさせ、日常を彩るテキスタイルと雑貨のアイテムを展開しています。
ー お仕事のこだわりやポリシーなどはありますか。
ヘルシンキを拠点にしていることもあり、主にヘルシンキで暮らす中で見た自然の美と、その記憶の中の風景をテーマに、クレヨンのスクラッチ技法を用いて制作しています。デザインをする時、記憶の中から「景色」を何回も思い起こすときに生じる、想いや気持ちみたいなものも一緒にのせて描き、息吹を感じられるものを目指しています。そのためにもまずは自由に手で描くことを大事にし、テキスタイルになることを想定しつつアートとデザインの領域を行き来するように制作しています。
ー 工デで学んだことは卒業後にどのように活かされていますか。
自分が作りたいものは何なのか、何を人に伝えたいのか、自分自身が楽しんで作れているか、そういった工デで学んだ基本的な制作に対する姿勢は今でも活かされています。また、手で作ることの大切さ、楽しさも忘れずにいたいです。
ー 卒業生として、工デの良いところ、改善した方が良いと思うところなどを教えてください。
とにかく自分の手で学生時代にしかできない物を制作することにひたすら向き合えるのは最大の魅力だと思います。とことん自分の内面と向き合い、友達と切磋琢磨しながら手を動かして作り続けた時間はとても貴重なものとなっています。また、色々な専攻が集まっているので、卒業後も様々なジャンルで活躍する友達と繋がりが続くのも良いところだと思います。 卒業後に社会とどう繋がっていくかということが課題になってくると思うので、工デの制作面の良いところと合わせてそこをうまくもっとサポートしてあげられたら良いのではと感じます。
ー これから工デを目指す高校生、在校生にメッセージをいただけますか。
学生時代にしかできない制作にひたすら向き合って、とにかく作ることを楽しんで過ごしてください。今はコロナ禍で大変なことが多いかと思いますが、同じ方向を見ている作ることが好きな周りの友達との縁もとても大切なので、ずっと大事にしていってほしいです。